みくら便り

御蔵が誇る、タカベ漁の魅力とは!?

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タカベの群れ

夏の御蔵を代表する魚といえば、「タカベ」。
島を訪れたことのある方なら、一度は食べたことがあるのではないでしょうか。

御蔵島近海を泳ぐ魚の中でも、ひときわ鮮やかな姿を見せてくれるのがこのタカベです。英語名 Yellow-Striped Butter Fish の通り、体の中央に走る黄金色のラインが太陽の光を受けてきらめき、群れで泳ぐ姿はまるで海の中の光の帯のよう。スズキ目タカベ科の魚で、温かい黒潮の流れに乗って伊豆諸島周辺を回遊します。

タカベの塩焼き
旬は初夏から秋にかけて。脂がほどよくのりながらも後味はさっぱりとしており、塩焼きにするとふっくらとした身の甘みが引き立ちます。漁獲量が限られているため、島外で見かけることは少なく、もし出会えたとしても、その値段に驚かれるかもしれません。
ダイバーとタカベ網
その要となるタカベ漁。タカベが獲れる他の島では定置網で行われるところもあるようですが、御蔵島の主流は刺網。これは大変チームワークが必要になる漁です。

刺網のタカベ漁は、3艘の船に分かれて出発します。船はそれぞれ役割が決められており、網、ボンデン(網につける浮き)、そしてダイバーのタンクを積んだ船になっており、それぞれ自分の役割の船に乗って出航します。まずはダイバーの人たちを乗せた船がタカベの群れを探します。実際に海に入って泳ぎ、タカベの群れを見つけたら船長に合図。船長のゴーサインで網を打ちます。(※海底に落とすこと)
網にかかったタカベ
網を打ったら、全てが沈まないうちに、網の上にボンデン(網につける浮き)をつけていきます。また、海中では深さ15m程の位置でタカベの群れを囲むように網を広げ、網の中に群れが入ったら、今度は網の上をどんどん狭めていきます。ダイバーのタンク交換も作業の合間に行うので、交換の時間を1秒でも少なくしようと緊張感が漂います。
網が傾くほど
そして、タカベが網に入り、網の上も閉じたら、漁のクライマックス、船にタカベと網を引き上げます。大漁の時には船が傾くほどの重さに!これを陸に上げて、網から外していきます。

海中で見ているとタカベが網目にどんどん刺さっていくように見えます!
陸での作業
長年、第五惣栄丸(廣瀬惣次船長)のタカベ漁の中心として活躍している小林仁人さんに、タカベ漁の魅力について伺いました。

タカベは養殖もされていない魚なので、タカベ漁は続けていきたいというよりも、絶対に絶やしてはいけないと思っています。イルカと同じくらい、もしくはそれ以上に大切にしていきたいです。」

タカベ漁は、年々行う人たちが減ってきていますが、島の大切な伝統文化の一つ。永く続くことを願います。